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『ハムレット』製作発表レポート特集

『ハムレット』製作発表集合写真 『ハムレット』製作発表集合写真

シェイクスピアの四大悲劇のひとつとして知られる『ハムレット』の舞台公演が決定。2026年5月9日の日生劇場での初日を皮切りに、東京、大阪、名古屋の三都市で上演されます。主役のハムレットを演じるのは、歌舞伎俳優・市川染五郎。祖父・松本白鸚、父・松本幸四郎も演じてきた大役で、ストレートプレイ初出演、初主演に挑みます。 また、演出は世界的な演出家・デヴィッド・ルヴォーが担当。 今回は、2月に行われた製作発表記者会見の様子をレポート。ハムレット役の市川染五郎、オフィーリア役の當真あみ、ガートルード役の柚香光、クローディアス役の石黒賢が登壇。本公演に向け、それぞれの思いを語りました。

  祖父、父から世代を超えて引き継いだ大役・ハムレット。市川染五郎の意気込みは

市川染五郎

2月某日。2026年5~6月上演の舞台『ハムレット』の製作発表記者会見が開かれました。取材陣が待つ会場に颯爽と現れたのは市川染五郎、當真あみ、石黒賢、柚香光の四人。濃いブルーのスーツを身に纏った染五郎を筆頭に、それぞれ青や紺を基調とした見目麗しい出で立ち。協賛企業であるブシュロンのアクセサリーも身に着け、より華やかさが引き立ちます。

デンマークの王子・ハムレット(市川染五郎)は、父王の急死、そして直後に母ガートルード(柚香光)が再婚し、叔父クローディアス(石黒賢)が王位についたことに深く苦悩していた。ある夜、ハムレットのもとに父の亡霊が現れる。自らの死はクローディアスによる毒殺だったと告げられたハムレットは、復讐を誓い、狂気を装いながら周囲の反応を探ることに。疑心暗鬼にさいなまれ、恋人オフィーリア(當真あみ)や友人との関係も複雑に絡み合っていく中、ハムレットは芝居を利用して叔父の罪を暴こうと試みるが、その行動は悲劇的な連鎖を引き起こし……。(舞台『ハムレット』公式サイトより引用)

「祖父、父も演じてきた『ハムレット』は家にとっても大切な公演です。それに挑戦できることがとても嬉しい」と、ハムレットを演じる市川染五郎。その右手に目を向けると、重厚な質感の黒い指輪が。 祖父・松本白鸚がかつてハムレットを演じた際、身に着けていた指輪です。

「お守り代わりのリングです。本番でもつけたいですね」。

祖父・白鸚、父・幸四郎から受け継いだハムレットという大役。

すでにアドバイスをもらっているかと思いきや、「『最後の試合のために、フェンシングやらなきゃね』とだけ言われました」と、はにかみます。

「まだ稽古が始まっていないので、どんなハムレットになるのか想像もついていません。演出的な部分がどのようになるのか楽しみです」。

  當真あみ、柚香光ら気鋭の俳優に、石黒賢らベテラン勢が脇を固める豪華俳優陣

當真あみ

染五郎演じるハムレットの恋人・オフィーリア役を務めるのは當真あみ。今回が初の舞台出演となります。

「1日1回、『ハムレット』のことを思い浮かべるほど緊張してます。けれど、それも含めて舞台作品に向き合っていきたい」と、凛とした表情。

そんな當真について「うしろが見えるくらいの透明感に圧倒されています」と、染五郎。会場が笑いに包まれます。

一方、「染五郎さんとお会いするのは初めてですが、舞台を観たことがあって。ずっとひとつの物事に向かいつつ、柔軟に変化を加えている。そういうところが素晴らしいと感じました」と、惜しみないリスペクトを送る當真。

実年齢も近く、気鋭の俳優と評されるふたりがどのような演技を見せるのか、要注目です。


石黒賢

そして、そんなふたりを微笑ましく見つめるのはハムレットの叔父・クローディアスを演じる石黒賢と、母・ガートルードを演じる柚香光。

石黒は「本当に人生とはわからないもの」と、口を開きます。
「まさか、私がシェイクスピア作品に出ることになるとは思っていなかった。俳優陣とも初共演。海外の演出家との仕事も初めて。どんなことになるかわからないが、とても楽しみです」。

柚香光

柚香は「宝塚を卒業して、いつかストレートプレイに挑戦したいと思っていました。まさかこれほど早く叶うなんて」と、にっこり。
「卒業後、剣を振るう役ばかりでしたが、今回はガラリと変わって背筋が伸びるような気分。全身全霊でぶつかって、ガートルードを作っていきます」と、力強く語ります。

また、柚香に対して「男性が女性を演じる歌舞伎と、女性が男性を演じる宝塚。似ているところがあるはずだし、その中でやってきたオーラを感じる」と、印象を語る染五郎。 「柚香さんの息子でいられるように頑張りたい」と続けると、柚香も「親子役、光栄です。歌舞伎と宝塚の雰囲気で、特別な親子関係を作れるのでは」と微笑みます。

  「生きるべきか、死ぬべきかではなく、自分がどう在るべきか」。独自の解釈が新時代の『ハムレット』を作り上げていく

今回の公演が決まり、『ハムレット』の舞台「エルシノア城」のモデルとなったデンマークの「クロンボー城」に赴いたという染五郎。
「『ハムレット』は若者の苦悩の物語だと思われがちですが、僕は少し違うと思っていて」と、自身の解釈を述べます。

「若者というより、デンマーク王子の宿命に葛藤している男の話だと感じています。演じる上でも、若さゆえの危うさにフォーカスせず、ハムレットという人物の本質や心に向き合いたい」。

最後に、公演に足を運ぶお客様への思いを伺うと、四者四様のメッセージが。

「いよいよ『ハムレット』が動き出す、と感じています」とは、當真。

「歴史を積み重ねながら、近代的で新しいものを作っていることにワクワクしています。そういう気持ちが皆さんにも届けられるよう頑張ります」。

石黒は「お芝居は、お客様が自分の時間とお金を使って足を運んでくださるもの。だから、ちゃんと向き合わなければならない。私にとって大きなチャレンジとなりますが、『石黒に任せてよかった』と思ってもらえるよう、死ぬ気で頑張ります」と、決意の滲む表情を見せました。

柚香は「今の私はハムレットと同世代。ガートルードはひと回りくらい年上の女性です。そこが私にとっての挑戦。石黒さんと同じく『柚香に任せてよかった』と思ってもらえるよう、身を引き締めて努めます。応援のほど、よろしくお願いいたします」と、思いの丈を語ります。

そして、最後にマイクを託されたのは、染五郎。

「生きるべきか、死ぬべきかではなく、『自分がどう在るべきか』がテーマの作品です。時代の空気感、シチュエーションの空気感。僕自身の経験、感じたものを注ぎ込みながら作り上げていきます。現代に生きる演劇『ハムレット』。ぜひ、足を運んでいただければ」。

豪華俳優陣が全身全霊で臨む舞台『ハムレット』。
東京公演は5月に日生劇場にて開幕。ぜひ、劇場でご覧ください。